戦前·戦中の女学生たちが描いた絵発見
戦前·戦中の女学生たちが描いた絵発見

戦前·戦中の女学生たちが描いた絵発見

12/09/2014
戦前から戦中にかけて女学生たちが描いた絵画が、彦根市の県立彦根西高校からみつかった。日常生活や風景をモチーフにした作品やデザイン画、戦意高揚のポスターなど104点で、当時、滋賀県展など公の場に出した作品群とみられる。同校は「制作した本人やその家族らにお返ししたい」と話している。
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 みつかった絵画は、同校の前身に当たる旧県立彦根高等女学校に、昭和14~18年ごろ在籍していた生徒たちの作品とみられる。「写生の部」「絵画の部」「図案の部」などと分けて軸装され、1つの軸(縦1·8メートル、横90センチ)には10枚程度が貼られていた。美術室内の物置を整理していた女性教諭が軸9本を発見した。(ゴッホ 絵画)
 いずれも水彩絵の具で描かれており、それぞれの作品に「一い三 西川静子」「一は49 山田芳子」など、学年と「いろは」順のクラス名、制作者の氏名が書き添えられている。軸には「昭和十四年度県展出品作」との記載もあり、展覧会への出品作だったとみられる。
 現在の中学·高校生の年代に当たる少女たちが描いた絵は、人物画や風景画、洋服のデザインなどほとんどが生き生きとしていて色鮮やか。中には「1機モ多ク決戦へ」「祝三国同盟」などの文字とともに戦闘機や大砲、軍需工場の煙突などが描かれた戦意高揚のポスターもあり、戦前·戦中の時代背景も浮き彫りになっている。
 猪田章嗣校長は「色彩豊かで上手に描かれている。保存状態もよく、作品を見ていると感慨深い。本人やその家族の手に戻してあげたい」と話している。問い合わせは彦根西高校(電)0749·22·4890。(ひまわり ゴッホ)
 

 


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